2017年6月29日木曜日

開業者のための手技講座|古今東西の骨盤調整=厳選16手技【第七回配信】

その15 伝承的整体の仙腸関節矯正法 活法の伝承手技


①短足側の骨盤回旋矯正法 
      伏臥位で短足側を下図の体勢にして楽なことを確認し、 
             臀筋群を揉捏後に、腸骨が前方回転するようPSISを持続圧
    (前屈時の腰痛、腸骨後方回転の腰背部・首肩・胸腹部の緩解)
    



②長足側の骨盤回旋矯正法 
      長足側を下図の体勢にして楽なことを確認し、
             臀筋群を揉捏後に、腸骨が後方回転するように坐骨を持続圧
    (後屈時の腰痛、腸骨前方回転の腰背部・首肩・胸腹部の緩解)







 その16  急性腰痛に効く操体法

仙台の医師である橋本敬三先生が、高橋迪雄先生の正體術など民間の健康法・療術を参考に考案した手技です。(足関節矯正⇒膝関節⇒骨盤 と腰まで連動させて行います)

   A つま先上げ        
        受者につま先を上げさせ、
内外の気持ちよい方向に向けさせます。
操者は上から圧して抵抗し、
数呼吸の後に脱力させます。





   B 踵伸ばし                
     受者に踵を押し出すように、
    操者は誘導します。
    どちらが気持ちよいか儒者に尋ね、
気持ちの良い側に対して操作します。




   C 片膝倒し
     仙腸関節外側の痛みに効果
    片膝を倒させ、操者はそれ
    に抵抗かけ、数呼吸後に脱力させます。

    


開業者のための手技講座|古今東西の骨盤調整=厳選16手技【第六回配信】

その11  大腿前内側および大腿内側の緩解法  活法の伝承手技
⇒ 腸骨を前方回転変位させる筋肉群を施療

① 受者は仰臥位で、施療する下肢の股関節を外旋した体勢。
操者は受者の腹部を圧しながら、過緊張すると腸骨前方回転変位させる大腿直筋・縫工筋を施療します。腹部を大腿部より少し先に整圧してから大腿部を施療します。









② 受者は膝を曲げた仰臥位で、施療する下肢の股関節を大きく外旋した体勢。
操者は受者の腹部を圧しながら、過緊張すると腸骨前方回転変位させる大腿直筋・縫工筋を施療します。腹部を大腿部より少し先に整圧してから大腿部を施療します。









その12 大腿後側の緩解   活法の伝承手技
 腸骨を後方回転させる筋肉群を緩解します。


① 受者は仰臥位で、膝関節と股関節を深く屈曲させます。
大腿後部の下部に対しては、操者は大腿後部に膝を当て両手で膝を引き寄せて膝圧します。







② 大腿後部の上方に対しては、受者の膝と股関節を深く屈曲させて、操者は膝で乗って圧します。徐々に受者の膝を伸ばして操作します。








③ 「坐骨上げ」という手技です。受者は仰臥位で膝と股関節を屈曲した体勢。
操者は足先を受者の坐骨に当てて、ゆっくりと膝と股関節を最後まで伸展します。
坐骨や恥骨の動きが改善され、坐骨神経痛などの腰痛に効果があります。






その13 腰椎前方変位・フィクセーション解消法 活法の伝承手技
⇒ 大腰筋の過緊張は腰椎を前方変位させますが、老化などで弱くなると腰椎の前彎が保てず、腰痛を引き起こします。


    操者は受者のASISと恥骨の間を手根で整圧しながら受者の片膝を屈していきます。腸腰筋を緩解します。
更に、受者の下肢を伸ばした体勢で腹直筋の脇に四指を揺すりながら深く差し入れ大腰筋にアプローチします。




  
② 受者の両股関節を深く屈曲しつつ腰椎を腹部側(鳩尾から恥骨上際)から整圧します。
腰椎前方変位の矯正手技です。




  



その14 腰椎椎間関節の開放 活法の伝承手技

受者は仰臥位で、股関節を90度程度に屈曲した体勢から受者の腹部に押しつけながらゆっくりと膝を回旋します。腰部の脊柱起立筋全体をストレッチするように行います。




次に、膝を腹部に押しつけた体勢から足先を左右に揺らします。 
腹部に強く押しつけて行うと腰仙関節を中心とした部位が緩みます。




更に、仕上げとして、受者の股関節を90度に屈曲し大腿部を直角に立てた体勢で、膝を細かく早く上下揺らします。





2017年4月29日土曜日

開業者のための手技講座|古今東西の骨盤調整=厳選16手技【第五回配信】

その8 仙腸関節周囲の痛点解消と仙腸関節の調整

① 受者は伏臥位で膝関節と股関節を屈曲した体勢。仙骨関節側部の痛点を整圧し、股関節の屈曲・伸展を3~4回繰り返させます。屈曲させるときには押圧を弱くすることがコツです。深く屈曲させる必要はありません。痛くない範囲で屈曲させます。









仙腸関節部への手の当て方 ↓



② 次に、仙腸関節周辺の痛点がどこか分からないが仙骨周りが痛い場合の手技です。
受者は伏臥位で膝関節と股関節を屈曲した体勢。
操者は受者の仙骨を固定整圧して、股関節の屈曲と伸展を3~4回させます。
屈曲の時に押圧を弱めて下さい。深く屈曲させる必要はありません。痛くない範囲で屈曲させます。




この手技は、仙腸関節を調整し急性の腰痛にも効果があります。

この手技の後にゴムベルト等で仙腸関節を絞めるとギックリ腰でも歩けるほどになります。
巻く位置は大転子の上です。仙腸関節を絞めるように後ろで結びます。

ヘルニアや脊柱管狭窄症の場合は、ゴムバンドをすると今より痛みが激しくなる事があります。この場合は医者の分野です。






その9 腰部の痛点解消  活法の伝承手技

① 受者は横臥位。股関節屈曲位。
操者は受者の腰部痛点を整圧し、股関節の屈曲・伸展を繰り返させます。
屈曲させる時は少し押圧を緩めます。
























② 同じく受者は横臥位で股関節を外転位。操者は受者の腰部の痛点を整圧しつつ、股関節を外転・内転を繰り返します。操者の膝を使って外転・内転を手助けすることが重要です。
坐骨神経痛の痛みには、外転位で、痛みを抑制するため1分ほど持続圧で押し切ります。
慢性腰痛の場合は、時間をかけて苦痛を与えないように軽く行います。







③ 受者は横臥位で、前に出した下肢の股関節屈曲位で腰仙関節部・骨盤上縁を母指または肘で緩解します。
坐骨神経痛の痛みには、痛みを股関節屈曲位で抑制するため1分ほど持続圧で押し切ります。慢性腰痛の場合は、時間をかけて苦痛を与えないように軽く行います。










その10 腰椎・骨盤の揺身整体術活法の伝承手技
   
受者は横臥位で、上側の下肢を屈曲した体勢。
操者は片手で受者の上半身を上向きにし、他手で受者の坐骨を上方に押して揺らします。
左右行います。痛みがあればその側は行いません。
腰椎の捻れが改善されます。








2017年4月21日金曜日

開業者のための手技講座|古今東西の骨盤調整=厳選16手技【第四回配信】


その4 大腿後部の緩解 活法の伝承手技
 ⇒ 腸骨を後方回転させる筋肉を施療


① 受者は伏臥位。操者は受者の膝に軸圧をかけかかとを外方に倒し、股関節を内旋し、(下図では、足底を時計廻りに回旋して)膝関節を内旋します。

内転筋群・半膜様筋・半腱様筋を意識して押圧揉捏で緩解します。






② ①と同様に、膝に軸圧をかけ、膝関節外旋(下図では受者のかかとを逆時計回りに回旋)・股関節外旋(受者の膝を内側に倒し)し、大腿二頭筋を押圧揉捏で緩解。







③ 腸骨の後方回転変位が顕著な場合や慢性腰痛症状の場合の療法です。

受者は伏臥位で膝関節を屈曲した体勢。操者は受者の膀胱経・腎経に膝で圧します。

各々の経絡は坐骨の直下から2~3点に、10秒程度の持続圧で施療します。








その5 大腿側部の緩解  活法の伝承手技
⇒ 腸骨を側方に拡大させる筋肉を施療

① 股関節外転外旋、操者の大腿部で受者の股関節に軸圧をかけ腸骨外縁の大腿筋膜張筋・中臀筋・小臀筋を施療します。




② ①の応用手技です。

骨盤を側方に拡大する筋肉群を緩解します。
受者は伏臥位。膝関節を屈曲し、股関節を外転外旋して膝を立てた体勢。
この体勢は、梨状筋を始めとした外旋六筋・大腿神経・坐骨神経・大腿動静脈が最も緩んだ状態です。特に、大腿筋膜張筋・中臀筋・小臀筋を中心に施療できます。
この体勢は下半身の血流や神経の通じが最も良くなる体勢ですので、下腿三頭筋に過緊張がある場合はこの体勢で施療すると効果的です。受者がこの体勢をとることに無理がある場合や、操者が未熟な場合は逆効果となりますので注意が必要です。







その6 大腰筋の緩解 活法の伝承手技
⇒ 腰椎を前方変位させる筋肉を施療

受者は伏臥位で、膝を屈曲した体勢。
この手技では、操者は受者の下肢をストレッチする時に、仙腸関節が開かないように臀筋群を仙腸関節に向かって押圧しておくことが重要です。仙腸関節を無理に開くと腰痛は悪化しますので注意が必要です。操者は受者の股関節を伸展・内旋します。
その体勢から、受者の股関節を外転しながら腸腰筋をストレッチします。






     
その7 梨状筋など外旋六筋の緩解  ⇒ 股関節を外旋させ、骨盤を開く筋肉を施療

受者は伏臥位。膝を90度に屈曲し、内旋した体勢。
操者は片方の手で受者の梨状筋等外旋六筋に手掌または母指でアプローチします。他手で受者の足裏を把持し、股関節が内旋するように意識して膝から上の下腿部を回旋します。外旋六筋が過緊張すると、股関節は外旋して前方変位となり、更に、骨盤を開いて内臓が下垂してぽっこりお腹の下半身デブとなります。