2017年4月21日金曜日

開業者のための手技講座|古今東西の骨盤調整=厳選16手技【第四回配信】


その4 大腿後部の緩解 活法の伝承手技
 ⇒ 腸骨を後方回転させる筋肉を施療


① 受者は伏臥位。操者は受者の膝に軸圧をかけかかとを外方に倒し、股関節を内旋し、(下図では、足底を時計廻りに回旋して)膝関節を内旋します。

内転筋群・半膜様筋・半腱様筋を意識して押圧揉捏で緩解します。






② ①と同様に、膝に軸圧をかけ、膝関節外旋(下図では受者のかかとを逆時計回りに回旋)・股関節外旋(受者の膝を内側に倒し)し、大腿二頭筋を押圧揉捏で緩解。







③ 腸骨の後方回転変位が顕著な場合や慢性腰痛症状の場合の療法です。

受者は伏臥位で膝関節を屈曲した体勢。操者は受者の膀胱経・腎経に膝で圧します。

各々の経絡は坐骨の直下から2~3点に、10秒程度の持続圧で施療します。








その5 大腿側部の緩解  活法の伝承手技
⇒ 腸骨を側方に拡大させる筋肉を施療

① 股関節外転外旋、操者の大腿部で受者の股関節に軸圧をかけ腸骨外縁の大腿筋膜張筋・中臀筋・小臀筋を施療します。




② ①の応用手技です。

骨盤を側方に拡大する筋肉群を緩解します。
受者は伏臥位。膝関節を屈曲し、股関節を外転外旋して膝を立てた体勢。
この体勢は、梨状筋を始めとした外旋六筋・大腿神経・坐骨神経・大腿動静脈が最も緩んだ状態です。特に、大腿筋膜張筋・中臀筋・小臀筋を中心に施療できます。
この体勢は下半身の血流や神経の通じが最も良くなる体勢ですので、下腿三頭筋に過緊張がある場合はこの体勢で施療すると効果的です。受者がこの体勢をとることに無理がある場合や、操者が未熟な場合は逆効果となりますので注意が必要です。







その6 大腰筋の緩解 活法の伝承手技
⇒ 腰椎を前方変位させる筋肉を施療

受者は伏臥位で、膝を屈曲した体勢。
この手技では、操者は受者の下肢をストレッチする時に、仙腸関節が開かないように臀筋群を仙腸関節に向かって押圧しておくことが重要です。仙腸関節を無理に開くと腰痛は悪化しますので注意が必要です。操者は受者の股関節を伸展・内旋します。
その体勢から、受者の股関節を外転しながら腸腰筋をストレッチします。






     
その7 梨状筋など外旋六筋の緩解  ⇒ 股関節を外旋させ、骨盤を開く筋肉を施療

受者は伏臥位。膝を90度に屈曲し、内旋した体勢。
操者は片方の手で受者の梨状筋等外旋六筋に手掌または母指でアプローチします。他手で受者の足裏を把持し、股関節が内旋するように意識して膝から上の下腿部を回旋します。外旋六筋が過緊張すると、股関節は外旋して前方変位となり、更に、骨盤を開いて内臓が下垂してぽっこりお腹の下半身デブとなります。

     

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