2017年3月24日金曜日

整体実技|整体ダイエット法


整体ダイエット法


第1節 整体によるダイエット法

1.骨盤を締める方法
2.減肥導引法(整体の呼吸法) ⇒ 緩んだ腹横筋・骨盤底筋・肩甲帯を引き締める

食事を制限するなどの苦しいストレスのある方法をしなくても効果があります。



第2節 骨盤の緩み具合を確認する


①立位で骨盤周囲を計測して見ましょう!

立った姿勢で右図の位置を計測して下さい。





②骨盤高位で計測して下さい。

腰部に枕などを挿入して骨盤を高くします。

1分間その姿勢を維持してから、①と同じ骨盤廻りを計測して下さい。

①と②の差だけ骨盤が緩んでいると推定できます。3cm以上は赤信号です。
骨盤を締めることが必要です。



第3節 骨盤調整で骨盤を締める

(1)骨盤調整の事前手技

伏臥位で

①手掌揉捏・合わせ母指圧


上背部~腰部~臀部~大腿部
 一側線・二側線・三側線・骨盤関連の筋肉を施療します。

 内臓体表反射を常に頭に置いて下さい。
 内臓の機能を促進すると共に、
 腰背部・下肢の筋肉を緩めて、
 骨盤を正常に戻りやすくします。

②肩甲骨の可動性促進

 内旋・外旋・内転・外転・挙上・下制を中心とした施療をします。この施療は、褐色脂肪細胞を活性化します。
 
 脂肪細胞には白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞があります。

 白色脂肪細胞は体内に入った栄養を脂肪として細胞に取り込みます。
 褐色脂肪細胞は脂肪細胞なのに、体内で脂肪が増えすぎると余分な脂肪を燃焼して熱に変えてくれる細胞ですが、年齢と共に減少します。

 褐色脂肪細胞を活性化するには、唐辛子などカプサイシンを多く含む食物を取ったり、この細胞が多い部分(肩甲骨の廻り・脇の下・前首廻り・心臓と腎臓の廻りの5カ所) を刺激します。

 整体では、特に肩甲骨帯を刺激します。

③多裂筋起始部(仙骨の上)を理筋
 じっくりと腰仙関節から仙骨上の多裂筋を理筋します。

④臀部を軽く叩打
 仙腸関節に関連する筋肉の緊張を緩めます。
 気持ちの良い程度の軽い刺激で叩打します。
 仙骨の上は、四指の指先で叩打するなど、特に軽く施療します。

⑤大腿後部の肘揉捏または膝圧
 特に、骨盤内臓に直結する大腿上後部の膀胱経・腎経を施療します。

仰臥位で

⑥大腿部手掌揉捏
 胃経・脾経・肝経を刺激して内臓機能を促進すると共に、
 股関節・骨盤に関する筋肉の緊張を取ります。

⑦大腿部叩打
 外側広筋・大腿直筋を膝上から叩打して、間接的に脊柱起立筋・腰方形筋を緩めます。
  下から上に行います(痛みを感じない強さで10回程度行って下さい)。

⑧腹部調律
 内臓の鬱血を取り去り、調子を整え、基礎代謝をアップします。


(2)骨盤を締める調整 

仰臥位で

①仙腸関節軸圧
 受者の下肢を挙上して対側に捻ります。
 大転子に手掌を当ててじっくりと圧迫して仙腸関節に 軸圧をかけます。
 左右行います。


伏臥位で

③胸椎矯正
 T4(胆嚢)・T5(肝臓)・T6(胃)・T7(膵臓・十二指腸)・T8(脾臓)の調整
 内臓の調子を調整して基礎代謝をアップさせます。
 目的椎間関節の可動域を広げます。
 椎骨を1段ずらしたクロス母指圧で施療します。
 フィクセーションがある場合は、目的胸椎を豆状骨でアジャストメント施療します。
 胸椎のみでなく肋骨(R4~R8)も施療します。
 肋骨はクロス手掌圧で行います。


④骨盤縮小法1
受者は上肢を挙上して、骨盤上部に枕を敷いた仰臥位。
呼気に応じて、徐々に、上肢と足先を伸ばすように力を入れながら、つま先と上肢を内旋します。
上肢は内旋挙上、つま先は内旋したまま伸ばして、思い切り背伸びをした体勢です。
数呼吸させた後に、呼気の限界で脱力させます。
数回繰り返します。

骨盤ダイエットに使われる手技です。
骨盤廻りはその場で数cmの縮小が期待できます。

DVDで腰にベルトを巻いたのは、骨盤の縮小を患者さんに確認させるためです。口頭で説明するだけでなく、骨盤が縮小したことを証明することが信頼につながります。

⑤骨盤縮小法2
受者は膝を曲げて立てた仰臥位。

両膝を合わせて立て、両踵は臀部両外側まで引き寄せます。両膝を合わせて、内股にすることがコツです。

操者は受者の呼気に合わせて、徐々に両膝を手前下に引き下げていきます。ベッドに受者の膝を押しつけるようにして、受者に臀部を持ち上げさせ、割座のような体勢を取らせます。
その体勢で数呼吸させた後に、操者は膝の引き下げを徐々に緩めていき、臀部が床に10cm程度になったら、呼気の限界でパタンと臀部を床に落とします。

この手技も骨盤ダイエットに使われる手技です。
骨盤廻りはその場で数cmの縮小が期待できます。

④⑤で、数cmの縮小ができない場合は、締まりの良い骨盤か、施療法が熟達していないかです。




第4節 減肥導引法

整体独自の呼吸法を使って、緩んだ腹横筋・骨盤底筋・肩甲帯を引き締める健康法です。

腹横筋・骨盤底筋などは、内臓を本来の位置に留める働きを持ちます。
腹横筋は補整下着の役目をします。鍛えればやせて見えます。
肩甲帯は、褐色脂肪細胞が多く、これを刺激することで褐色脂肪細胞を活性化して、脂肪を燃焼させる身体にします。

①腹横筋の働きを確かめる
リラックスした状態で、臍の位置で腹周囲のサイズを測ります。
次に、腹を思い切り凹まして、腹周囲のサイズを測ります。
腹周囲のサイズの差が5cm以上でない人は、
腹横筋の働きが弱く、内臓が下垂してお腹ポッコリの体型になりやすい身体です。

②腹を凹ます
腹を凹まして30秒維持します。
思い切り凹ませば凹ますほど効果的です。

③肛門を締める
肛門を思い切り締めたまま30秒維持します。
骨盤底筋が働き骨盤内の内臓を正常な位置に維持します。
尿漏れも防止します。

④肩甲骨を内転
左右の肩甲骨を背中の中央に寄せたまま30秒維持します。

⑤腹を凹ます + 肛門を締める + 肩甲骨内転
①②③を同時に30秒維持します。

骨盤の緩み具合や腹横筋の働きで、個人個人違いますが、
ここまでの施療1回で骨盤周囲が3cmから5cmの効果が現れます。

日常生活では次の動作を行うよう指導しましょう!

骨盤高位を1日に2回
骨盤スクワットを1日に2回
減肥導引を1日に思い立ったら数回、立っていても、座っていても、寝ていても…
やればやるほど腹が凹みます。

参考

      腹横筋
       内臓を正しい位置に維持し、腹が膨らまないようにします。
       特に、腹の前後の厚みを抑えます。
   
      腹直筋
       前屈など腹を縦に縮める働きがあります。
   
      外腹斜筋・内腹斜筋
       筋繊維が斜めに走り、腰を捻るときに働きます。
   
      大腰筋
       腸骨筋と共に背骨・骨盤・下肢をつなぎます。
       前屈や膝を上げるときに働きます。
   
      腰方形筋
       骨盤を上げるときに働きます。
   
      骨盤底筋
        骨盤の下部にあるハンモック状の筋肉群です。
    膀胱、子宮、直腸などの内臓を支えていて、
    筋肉にゆるみができると、排尿や排便などの障害が起こります。


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